人間は本来、集中する事が苦手?!集中力を発揮できる環境の作り方とは?
"やらなきゃいけないのに”
”焦っているはずなのに”
違うことをしてしまうという経験。皆さん一度はありませんか?
例えば手学生時代のテスト前日の夜。
勉強しなきゃと思いながら、ついついメールを見たり、漫画を読んだり、結局思うように試験勉強ができなかった。など
心当たりのある人も多いのではないでしょうか。
“集中しないといけないのに、他の行動をとってしまう”という、この状態。
実は、「セルフ・ハンディキャッピング」と言われる心理が働いているんです。
セルフ・ハンディキャッピングとは
自分の能力を評価される場面で、評価される確信が持てない場合、自らハンディキャップを背負う事で心理的ダメージを低くしようとする心理の事です。
試験勉強を例にして説明すると
試験の前日にマンガを読むという行動の裏には、試験勉強をしても良い成績を取れる確信がないという心理があります。
そこで成績が悪かった場合に言い訳ができるように “マンガを読んでしまって試験勉強ができなかった”というハンディキャップを背負ったという事なんです。
そうすると、以下のように自分の心理的ダメージを減らすことができます。
《 試験結果が悪かった場合 》
試験結果が悪かった原因はマンガを読んだ事なので、自分の学力が低いわけではないと考える事ができる。
《 試験結果が良かった場合 》
心理的ダメージを受ける事がなく、かえって「ハンディキャップがあったのにいい成績が取れた!」と自己イメージを高める事ができる。
簡単に言うと、自分が傷つかないように言い訳を心の中に作るという事ですね。
とはいえ、どうしても仕事や勉強に集中したい時って、ありますよね?
ただ、残念な事に、人間の脳は元々集中するようにできていないんです。
なぜかというと、生物学上は人間も動物だからです。
人間もかつては他の動物と同様に、自然と共に暮らしていました。
そのため、自分の身を守る為には、常に周囲に注意を払ってく必要があったんです。
逆に、目の前だけに集中していると、身の危険が高まってしまいます。
その名残りで、人間の脳はひとつの事に集中せず、意識を分散させようとするんです。
でも、そんな脳が意識してしまう対象を少なくできれば、集中状態を作る事は可能なんです。
そのためには、以下4つのポイントに注意してください。
1.脳内を断捨離する
2.集中したいもの以外は視界に入れない
3.間食を適切に摂る
4.睡眠の質を高める
このように、脳になるべく負担をかけないようにしたり、睡眠の質を高めて脳に疲れを残さないようにする事が、集中への第一歩になります。
そこで今回は、集中力を高めるポイントや、集中力をコントロールするテクニックについて説明します。
【集中力を高めるポイント】
1.脳内を断捨離する
先ほどお伝えしたように、私たちの脳は常に周囲を意識しています。
そのため、なにかに集中したい時は、なるべく脳の注意が分散しないようにする必要があります。
●やらないことを決める
まず、「集中したい仕事や勉強以外は一切やらない」と決めます。
メールチェックや電話などの細々とした用事は、「用事の時間」をあらかじめ決めて、その時間にこなしています。
携帯電話の電源を切るか、着信音をサイレントにするなど、なるべく注意が逸れないようにして下さい。
●考えていることを全部書き出す
実際の実験で集中力が途切れそうになるたびに、“紙”を見てもらったところ、目標をはるかに上回る結果が出たとの事です。
紙に●「○○分間に○○を終わらせる」(←短めな目標)●「クリアできたら定時に帰れる」(←達成できた時のご褒美)を書くだけ
ただし面白いのが、自筆でないと大きな効果を得られない事です。
これは自筆の文字だと「自分の目標である」という事をより強く意識するためです。
脳の集中スイッチをオンにするには小刻みな目標と「ご褒美」が必要という事になります。
集中が切れそうになったら自分を引き戻す。
「集中・休憩のメリハリをつける」を細かくメモしておくと良いです。
2.集中したいもの以外は視界に入れない
脳が集中しやすいように、視界からなるべくモノを減らしましょう。
たとえば、会社でPCで仕事をするときは、机の上にあるペンケースや携帯電話、手帳などの細々したものは引き出しなどにしまって視界に入らないようにしてください。
3.睡眠の質を高める
寝不足の状態では、脳の疲れがとれていないので、なかなか集中できません。
また、睡眠時間をとっていても、眠りが浅いなど睡眠の質が悪いと、脳の疲れがとれないです。
そのため、6~8時間の睡眠時間を確保し、睡眠の質を高める事はとても重要です。
人間は本来 ”集中するというシチュエーションに適しておらず、集中状態というのは自分で作り出す必要がある” という事でしたね。
もしも、なかなか集中できないと感じたら、集中する環境が整っているのかを一度見直して、自分に合った集中法を作っていきましょう。