楽しみが無い、、やる気が起きない、、ストレスが多い、、現代病のひとつ”無気力症”とは。
なんだか最近やる気が出ない、、楽しみな事がない、自分って駄目なんだと思ってしまう、、
現代社会ではこのような心理状態に陥ってしまう方はとても多いです。
やる気が出ない、だらだら過ごしてしまう。このような状態は無気力症のサインかもしれません。
無気力症は現代病の1つとしてあげられるほど、身近な症状です。
実際に「倦怠感がひどい」とおっしゃる方は、同時に「楽しみが一つもない。。」とおっしゃることが多いです。
これは自律神経機能の副交感神経が優位になりすぎて、身体がOFFになっている状態から再びONにする事ができないと言えます。
うつにもつながる不安定な状態です。
現代病の1つ「無気力症」ですが、無気力になってしまう段階において3つのタイプに分類されます。
① 精神疾患系
② モラトリアム型
③ 学習性無力感型
①精神疾患系
うつ病の症状の一つとして「無気力」が挙げられます。
この場合の無気力は、日常生活全般に対する無気力、無関心で、「自分はダメな人間だ」という自責の念を感じやすく、ネガティブな悪循環を招いてしまいます。
うつ病は日常生活全般に対してというのが特徴です。また統合失調症の陰性症状として無気力になっているように見えることがあります。
その他、日本の医師の笠原嘉は1960年代に「退却神経症」という用語で無気力を説明しています。
退却神経症とは、学業や仕事などで、あえて無気力になることで、つらい環境やストレスから退却しようとする症状です。
退却神経症は、特定の場所のみで無気力になる症状なので、仕事だけ鬱症状が出る「職場鬱」にも似た症状だと言えます。
このように無気力が精神疾患の影響を受けている場合は、いたずらに「やる気をだそう」と思ってもなかなかうまく行かないことが多いと言えます。
② モラトリアム型
モラトリアムとは、簡単に言えば目標を見失っていて、どこにエネルギーを向けていいのかわからないような状況です。
モラトリアムに近い概念としては、スチューデントアパシーや燃え尽き症候群という言葉もあります。
・スチューデント・アパシー
特に無気力症候群は、学業や仕事などの特定のこと、「本業」に対して無気力を示します。
無気力症候群は、その年代や学業や仕事など無気力の対象によって呼び方が変わります。
学生(特に大学生)に多くみられる無気力症状。受験という大きな目標を達成した後、次の目標を見つけ出せずに、喪失感をのもと勉強に無関心になります。
・燃え尽き症候群
仕事や勉強、スポーツに対して一生懸命頑張ってきたけれど、期待した結果にならなかった場合に起こる無気力状態です。
介護や看護の仕事をしている人に多いと言われていましたが、ホテルなどの接客業や教師などの職業の人にもバーンアウトが生じます。
症状の経過や状態によってはうつ病と診断されることもあります。
③ 学習性無力感型
「学習性無力感」とは、米国の心理学者マーティン・セリグマンが1967年に発表した概念で、
抵抗することも回避することも困難なストレスに長期間さらされ続けると、そうした不快な状況下から逃れようとする自発的な行動すら起こらなくなる現象をいいます。
セリグマンたちは犬を用いた実験によって、「自分が何をしても状況は変わらない」という思い=無力感が体験から学習されるものであることを発見しました。
「学習性絶望感」や「学習性無気力」とも呼ばれ、一種の抑うつ状態や学業不振にいたるメカニズムの一つとしても注目されています。
無気力症は、目標が高く完璧主義な方が特に陥りやすい傾向があり、また自我同一性(自分らしさ)が拡散してしまう事で、やる気が行き場を失くしてしまっている状態ともいえます。
そしてもひとつの原因が身体の構造の不調です。
私たちが日常生活で活動するには身体の中の神経やホルモンや神経へ命令を送る神経伝達物質などがバランスをとっています。
身体の中でそのようなバランスをとっているからこそ、ゆっくりと体を休め活動するためのエネルギーを蓄えることができます。
このように身体のさまざまな部分でバランスをとることを「ホメオスタシス」と呼びますが、
このバランスが崩れることで、思うように身体が動かなかったり、やる気が出ないということがあります。その他にも頭痛やめまい、イライラしたりといった自律神経症状も出ることがあります。
現代社会、多量なストレスや、終わりの見えない業務で、気が滅入ってしまいやすいこともおおいかと思います。
そんな時は、自分で満足できる小さな目標を設定してご褒美をあげる事。そして身体の調子に目を向ける事を大切にしてみましょう。