性格を作るホルモン?!ノルアドレナリンについて!

ノルアドレナリンはストレスに反応して脳内で分泌される神経伝達物質であり、また、副腎髄質ホルモンでもあります。
ノルアドレナリンの基本的な効果は、交感神経系に作用して、心身の覚醒や興奮と、集中力や判断力、身体能力を向上させることです。

ノルアドレナリンの分泌はストレスに反応して起こります。
これは元々は、生物が自然界で何らかの危険を察知した時に交感神経系を刺激して、瞬時に様々な状況判断を行いつつ、
肉体を効果的に動かすことが出来るようにするための仕組みです。

生命の危機に瀕した時、寝ぼけ眼では生存することはできません。
ストレスを感じてノルアドレナリンが分泌されると、体中に血が巡り脳が一気に覚醒します。
危機が迫った時に、生き延びようと身体が俊敏になるのは、ノルアドレナリンのおかげなのです。

ノルアドレナリンが分泌されてストレスに体が反応する一方で、ストレスが脅威ではないことを学習・認識すると、そのストレスに対して順応するようになります。

現代社会では、弱肉強食の自然界で繰り広げられるような「生命の危機」に瀕するような状況には中々遭遇することはありませんが、
人々は日々様々なストレスを受けながら過ごしています。

そうしたストレスへもノルアドレナリンは反応しますが、徐々に順応していきます。
例えば、人前でのスピーチで過度の緊張をしてしまうなど、苦手意識を持つものでも、経験を積んでいくうちにストレスに順応していきます。

人は本来、経験したことがないことには躊躇して二の足を踏みがちですが、様々ストレスを経験しストレスへ順応していくことで、未知のストレスへの耐性もつくようになります。
そうした働きから、ノルアドレナリンには性格形成の役割もあるのです。

しかし、ノルアドレナリンが不足すると、ほんの些細なことでもイライラして怒りっぽくなったりキレたります。
また、ちょっとした失敗やつまづきなどでも、すぐに落ち込んでくよくよしやすくなります。
新社会人を迎えた時のような、未知の経験には恐怖心を強く抱くようになります。

新しいことには挑戦しようという意欲がわかず、何事にも無気力で無関心なってしまいます。

そして、ノルアドレナリンが不足してしまう原因として考えられるのがやはりストレスです。

特に、現代社会で特有の「回避不能な長期間に渡るストレス」、例えば職場や家庭、学校など、
他に逃げ場のない環境で毎日、長期間に渡ってストレスを受け続けることで、いつしかノルアドレナリンは不足してしまうのです。

こうした環境を変えることは容易ではありませんが、身体の構造面からのアプローチはとても効果的です。
症状として出てしまっている場合は何かしらの手を考えてみる機会です。

現代社会では、ストレスを完全にゼロにすることは難しいことですから、解消したり発散することで、
ストレスをためすぎないようにする工夫をすることで、ストレスと上手く付き合う必要があるのかもしれません。

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