ストレスで風邪を引く?自律神経と免疫力の関係性
現代社会において、人は日常生活の中で様々な”ストレス”を受けています。
「ストレス は人生のスパイスである」なんて言葉もあるくらいです。
適量なスパイスは料理を一層美味にするのと同じように、適度なストレスは緊張感 や能力を高め、困難を克服し目標達成の充実感は人生にメリハリを与え、人間の成長 にもつながり無くては成らないもので、良い効果もあります。
しかしながら、大きく長く続くストレスは色々な面で悪影響を及ぼします。
実は、ストレスは毎年冬の季節に流行するインフルエンザを始め、色々な感染症に対する免疫力にも影響を及ぼすのです。
「免疫力」とは体内に侵入した細菌・ウイルス・腫瘍などを排除する力の事です。
「免疫力が高いと病気になりにくい」「治りが早い」とよく言いますが、一体どんな状態なのでしょうか?
それは、白血球中の細胞である顆粒球とリンパ球のバランスが保たれているということです。
そして、そのバランスを保っているのが自律神経なのです。
つまり、自律神経のバランスを保つ事が、免疫力を高め、病気にならない体を作るという状態なんです。
では、白血球と自律神経の関係についてお話します。
免疫システムを担っているのは免疫細胞である”白血球”です。
白血球は、ウイルスや細菌、がん細胞などの攻撃から体を守っています。
白血球には主にリンパ球、顆粒球、マクロファージの三種の免疫細胞が存在します。
血液1㎜3中に5000~8000個ほど含まれていて、良い状態で約60%が顆粒球、約35%がリンパ球で占められています。
その免疫システムは自律神経の支配を受けているんです。
交感神経が優位の時はアドレナリンが分泌され、活発な状態になり顆粒球の比率が上昇、副交感神経が優位になるとアセチルコリンを分泌される事で、穏やかな状態となり、リンパ球の比率が上昇します。
なので、ストレスが過度になれば自律神経のバランスが崩れるので、免疫力が落ちます。
例えば
「テストの前になると必ず風邪をひく」「寝不足が続いたら風邪をひいた」 「嫌なことが続くと頭痛が起こる」など経験した事ありませんか?
私達が持続的な強いストレスを受けると、脳からストレスに反応してステロイドホルモンや神経伝達物質が分泌され、白血球中のリンパ球や細胞の働きを低下させます。
なので、風邪を引きやすくなるんです。
では、免疫力を上げる為にはどうしたらよいのでしょうか?
一般的には、バランスの良い食事・充分な睡眠・軽い運動が良いとされています。
生活習慣を整えると、気持ちも行動も上がり、免疫力強化につながる為です。(免疫強化サイクル)
また、笑顔を心掛ける事も免疫力アップにつながると言われています。
笑うと免疫細胞であるナチュラルキラー細胞が活躍します。
「ワハハ」と笑えば、50億個の「ナチュラルキラー細胞」が一斉に元気になります。
作り笑いでも免疫力が上がるという研究結果もあるので、悲しい時、困った時でも笑顔を作ってみるのも良いかもしれません。
毎日の生活を笑顔で乗り切っていきましょう。